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  • 執筆者の写真ono chizuru

圧倒的感動を呼ぶサービス」の種

更新日:2021年9月13日

新年のはじめに 心を射抜かれるサービスマンに出会いました。 都内有数のハイエンドなビストロの メートルドトル(フロア責任者)。 そんな彼の、サービスマンとしての

心得や極意を伺える

貴重な機会がありました。 例えば「乾杯」とグラスを重ねた時に お客様がどんな言葉を言っているのか どんな会話をするのかで そのレストランに訪れた理由を察することができます。 「おめでとう」だったら

誕生日かもしれないし 「ありがとう」だったら

結婚記念日かもしれない。 その第一声から続く会話を

さりげなく感じとりながら接客をし

例えばデザートの時に

Happy Birthdayのプレートを

そっと付けてお出しし

お客様の期待を越えたサービスを提供したり

どうしたらお客様がより楽しく

"口福"な時間を過ごせるか

ちょっとした気遣いと心くばりが素晴らしく

その積み重ねが、結果として

お客様の「また来たい」に結びつき

さらには彼個人のファンと

なっていくのだなと、

確信しました。




なぜそんなに

色々なお話しを伺えたのかというと

次の新入社員研修の登壇に備え

サービスマインド溢れるプロの話を

伺いたいと思い

ご縁に恵まれてお会いできたわけなのですが

彼とは全く関係のない

別の会社の新入社員に対しての研修のための

リサーチにも関わらず

"これからサービス業の仲間入りする

若い世代に

ぜひこれを伝えてあげたい"という想いを

身体いっぱい 心いっぱいに

おしげもなく教えてくださったのです。

そんな彼のサービスマインド溢れる接客は

「おもしろさ見つけだすチカラ」と

「考えるチカラ」から

生まれているものだと思いました。

どうせ同じワークタイムを過ごすなら

ただただ時が過ぎるのを待つような

つまらない時間にするのではなく

たくさんの笑顔と

"ありがとう" をいただけるような

時間にした方が

仕事をする時間がおもしろくなるし

自分自身にとっても有益です。

そうなるためにはどうすればいいか

例えば

ただ単にメニューを持っていって

説明をするのではなく、

お客様がどれを食べようか

ワクワクするような

メニュー紹介をしてみようと

自分の中で目標を決めたとします。

そのためには何が必要かを考える。

・まずはお料理の事を知らなければならない

・試食はもちろんシェフのこだわり部分は

 どこかをリサーチし自分の中に落とし込む

・その中にキーワードを見つける

・話に納得感や説得力をもたせるために

 産地や数字を交えてみる

・伝える練習をする

・練習相手をしてくれるスタッフが

 いいフィードバックをくれるように

 ふだんから信頼関係もつくる必要がある

・実践でお客様に伝え反応をみる

・改善点をみつけ、ブラッシュアップする

パッと考えるだけでも

やれることがたくさん出てきます。

こういった考えて自ら動けるかどうか。

そしてそれを行動することを

面白がれるかどうか。

そういったチカラが

大事なんだなと感じました。

彼はもともと星野リゾートのご出身。

星野氏に教えてもらった

「圧倒的感動を呼ぶサービスを」

という言葉が今も心に響いているのだと

教えてくださいました。

お客様全員に圧倒的感動のサービスを

ということではなく、

お客様のうちの1割でも2割でも

少しでも多くの方に

「このお店に絶対また来ます」

というファンになってもらうための

サービスをする。

それは一朝一夕にあらずで、

お客様に"口福な食時"を

楽しんでもらうための

小さな種の育て方を

教えていただいたのでした。

青山にあるBenoitのメートルドトルに

心から感謝いたします。

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